- 【 要介護5】
入居前の状況
『周囲と関わりを持って欲しい』
入居前はご自宅で生活されていたのですが、指定難病であるALS(筋萎縮性側索硬化症)の影響で、意思疎通が難しくなり
次第に伝えることを諦め、引きこもり状況に陥ってしまったようです。
意思伝達装置(コミュニケーションツール)の使用にも抵抗があり、ご家族の在宅介護の負担も大きかったため、ご入居の運びとなりました。
施設でのアプローチ
看護師より
入居者様が意思疎通を諦めてしまっているという状況に直面した際、私たちは多様なスタッフとの関わりを通じて、意識的にコミュニケーションを促進するよう努めました。
看護師がバイタルサインのチェック、歯科衛生士が口腔ケア、リハビリスタッフがリハビリテーションをそれぞれ専門的に担当し、これにより入居者様との関係や信頼関係を深め、意思疎通の壁を乗り越える支援を行いました。
環境面では、入居者様の気分転換のためにテレビを部屋に持ち込むことをご家族に提案しました。
また離床を促す声掛けや散歩・写真撮影などの活動を通じて、入居者様の身体的・精神的なサポートを積極的に行いました。
リハビリ・介護より
現在の医療技術では、ALSの根本的な治療法は存在しませんが、リハビリテーションは症状の悪化を緩やかにする助けになります。メディケア癒やしでは、”拘縮予防”のため毎日リハビリ実施しました。
また、週に1回奥様が来所される際には、入居者様がベッドではなく車椅子でご家族と面会できるよう、看護師や主治医と連携を図りながら支援を行いました。
その後の様子
部屋が明るくなり常にテレビがついている状態になりました。
表情に笑顔が増え、訴えも増えてきています。
当初、抵抗を示されていた意思伝達装置(コミュニケーションツール)にも興味を抱かれたようで、入居様より使用したいとご希望をいただきました。
意思伝達装置の専門業者の方からも「以前より明るくなった・前向きになられた」と驚かれていました。
毎週、奥様との面会を楽しみにされており、現在は意思伝達装置の練習を積極的に行っています。
ご家族の声
入居する前は自宅で介護していましたが、意思疎通が難しいこともあり、リハビリや治療に関して嫌がることが多く悩んでいました。
メディケア癒やしに入居してから徐々に表情も明るくなり、会いに来るのが本当に楽しみになりました。
呼吸器をつけたままでの面会は大変だと思いますが、それでも会えるよう工夫してくださってとても感謝しています。
夫婦で一緒に過ごせる時間を毎週楽しみにしています。