面会が叶う喜び─その人らしい生活を─

  • 要介護5
脳挫傷

入居前の状況

『父らしく暮らしてほしい』

入院中はご自身で点滴を抜く・便を触る等の危険行動があり、身体拘束の状態で過ごされていたそうです。
ご家族は身体拘束をよく思っておらず「父らしく暮らせる施設」を探されており、ご入居の運びとなりました。

施設でのアプローチ

看護師より

常時ベッド上臥床状態であったため、臀部に褥瘡がありました。栄養剤を変更し、現在は褥瘡が軽快傾向にあります。入院時は昼夜間ともに大声で叫ばれていましたが、日中の離床や適宜声掛けにより、夜間は良眠されるようになりました。

リハビリ・介護より

入居に合わせ、ご家族の意向を確認し、フロア内でカンファレンスを実施しました。定期的な面会と身体抑制からの脱却を希望するご家族の意向もあり、ミトンを外す際の危険性を考慮しながら除去することをフロアの目標として介入しました。入院時の情報によれば、起立性低血圧を認め、離床が進まなかったとのことでした。

まず、ベッド上でのギャッジアップにより血圧変動を確認しました。その後、車椅子に乗車した際の血圧変動を確認し、座位耐久性を評価しました。結果として、2~3時間の車椅子上での座位保持が可能であり、昼食時には離床することができました。さらに、長時間の離床が可能となるようにリクライニング車椅子の角度を調整しました。経鼻経管栄養チューブを触る様子もなかったため、車椅子乗車時にはミトンを外して対応しました。

これにより、定期的な離床が可能となったことを家族およびケアマネジャーへ連絡し、面会が可能となりました。

その後の様子

入院中は常時寝たきりで、離床に伴う血圧低下が見られました。当施設入居後は定期的なリハビリ介入や栄養に合わせた離床を行いました。

また、定期的なカンファレンスを実施し、栄養改善や全身管理に取り組みました。その結果、状態が改善し、離床時間が延長され、面会ができるようになりました。

ご家族の声

入院中は面会もできず寝たきりで手を縛られていたと聞いて不安に思っていました。こちらに入居してからは車椅子に乗せていただいて、拘束具も外すことができたとケアマネジャーの方から連絡があり驚きました。身体状況も安定したことで面会が出来るようになり、とても嬉しく思います。

また薬の説明も看護師さんからして頂き、かかりつけ医との連携がしっかりできていると感じます。父が少しずつ元気になっているのを実感し、メディケア癒やしに入居して本当に良かったと思います。次に会える日が楽しみです。