寝たきりから「座って」、食事ができるようになるまで

  • 要介護4
脳梗塞

入居前の状況

『座って食事がしたい』

A様は肺炎や疥癬のため、全身の状態が悪化し、臥床傾向にありました。また仙骨部には褥瘡が生じていました。下腿には強いむくみが見られ、身体を動かす際に痛みがありました。食事についてはベッド上で介助が必要でした。さらに、個室隔離のため、家族との面会は制限されていました。

施設でのアプローチ

看護師より

医師との連携を毎週の訪問診療で行いました。寝たきりによって体重で圧迫されアザなどの傷があるので看護師による褥瘡管理を行い、車椅子での座位が30分を超えると息苦しさが出現するため、在宅酸素を導入しました。

リハビリ・介護より

定期的な体位交換を行いました。クッションを用いた姿勢調節を徹底し、背もたれと座面が連動して角度を調整できるリクライニング車いすを導入しました。また、離床訓練として呼吸リハビリと座位訓練を実施しました。日常生活動作練習を開始し、食事訓練では姿勢評価と環境設定を行いました。

その後の様子

 

現在は1時間半以上、座れるようになりました。活動範囲が広がりA様も楽しそうです。また食事は見守りで自力摂取が可能になりました。完食なさるので栄養状態も維持できております。

ご家族の声

入院を繰り返していた時は話すこともできず、常に寝たきりの状態で、食事介助も必須でした。入居後メディケア癒やしから動画が送られてきたのですが、そこには私が渡していたおやつを「美味しいよ!」と、自分で食べている母の姿が写っていました。驚きのあまり言葉がでませんでした。久しぶりに母の声を聞けたことがとても嬉しかったです。安心して過ごせている様子を知り、家族も安心しています。