口からの食事が可能に─経鼻経管栄養を卒業─

  • 要介護5
心原性脳塞栓症・パーキンソン症候群

入居前の状況

『家族とともに外食をしたい
い』

こちらのご利用者は介護サービスを利用しながらひとり暮らしの生活をされていました。癒着性イレウス治療中に脳梗塞発症。失語・重度の麻痺が残り経鼻経管栄養を行うことになり、口から食べることができなくなってしまいました。在宅復帰が困難になり、入居の運びとなりました。

施設でのアプローチ

看護師より

覚醒状態、発熱の有無や痰や尿の性状を確認しながら、経鼻経管栄養と併せて1食から挑戦しました。また食後の口腔ケアや痰の吸引を行い、誤嚥性肺炎対策を徹底しました。

リハビリ・介護より

PTによる臥床時と車椅子座位でのポジショニング、起立移乗訓練、日中のリクライニング車椅子の離床時間を徐々に拡大しました。STによる嚥下訓練や発声訓練を行い、OTによる摂食動作練習も実施しました。

その後の様子

頚部の筋緊張が軽減し、食事に視線を向けることが可能になりました。咀嚼力と嚥下圧の向上により、3食ともにソフト食での栄養管理に切り替え、経鼻経管栄養を終了しました。車椅子での姿勢が安定し、自ら食事を食べようとする行為が見られるようになり、現在摂食動作練習を実施しています。

ご家族の声

主治医より一時は胃瘻の説明もあったので覚悟していました。父も胃瘻をしており、母が最期まで看ていたので本人が一番きつかったと思います。本人の頑張りとスタッフ皆さんのきめ細やかなケアのおかげです。

ご本人の声

3食ともに口から食べることができるようになってとても嬉しいです。以前は痰を引いてもらっていましたが、今は痰も出なくなり夜間もぐっすり眠れるようになりました。今度は自分の力でご飯が食べられるように頑張りたいと思います。