第2回メディカルケアセミナーを開催しました
~認知症治療における“伴走”とは何か~
2026年8月20日、第2回メディカルケアセミナーを開催しました。
今回は、ニキハーティホスピタル 理事長 仁木啓史先生を講師にお迎えし、「認知症治療における“伴走”とは何か ~ACPを踏まえて~」をテーマにご講演いただきました。
当日は、医療機関や居宅介護支援事業所をはじめ、医療・介護・福祉に携わる約40名の皆さまにご参加いただき、職種や所属の垣根を越えて多くの皆さまと「認知症の方の人生にどう寄り添うのか」を共に考える貴重な時間となりました。

「その人らしい選択」を、一緒に考え続ける
認知症は、病状の進行とともに本人の生活環境や意思決定のあり方も変化していきます。
だからこそ必要なのは、一度決めた答えを守り続けることではなく、本人が何を大切にしてきたのか、これからどのように暮らしたいのかを、その時々で確認しながら一緒に考え続けること。
講演では、ACP(アドバンス・ケア・プランニング)について、単に将来の医療やケアを決めるためのものではなく、本人の価値観や思いを大切にしながら対話を積み重ねていくプロセスであることを、実際の症例を交えながらお話しいただきました。
特に、「意思形成」「意思表明」「意思実現」までを多職種で支えていくこと、そして病状や生活環境が変化すれば、その都度対話を重ね選択肢を一緒に考え直していくことの大切さを学びました。
医療と介護が、ともに“伴走”する
認知症の方の生活を支えるためには、医師や看護師だけでも、ケアマネジャーや介護職だけでも十分ではありません。
本人・ご家族を中心に、医療機関、ケアマネジャー、介護事業所など、それぞれの立場から得られる情報や思いを共有し「今、この方にとって何が一番大切なのか」を一緒に考えていくことが必要です。

質疑応答でも、在宅で把握している本人の思いをどのように医療機関へつなぐのか、家族が病状の変化を受け入れることが難しいときにどのように関わるのかなど、日々の現場に直結する意見が交わされました。
今回のテーマである“伴走”とは、ただそばにいることではありません。
状況が変われば答えも変わることを前提に、本人の思いや価値観を大切にしながら本人・ご家族・多職種が一緒になって、「その人らしい生活」を考え続けていくこと。今回のセミナーを通して、その大切さを改めて共有することができました。
地域で支える医療・介護を目指して
私たちがメディカルケアセミナーを開催する目的は、知識を学ぶことだけではありません。地域の医療・介護・福祉に携わる皆さまと顔の見える関係をつくり、それぞれの専門性や経験を共有しながら、地域全体でより良い支援を考えていくことも大切な目的の一つです。
セミナーで得た学びを、その日だけのものにせず明日からのケアや多職種連携につなげていく。
その積み重ねが、認知症になっても医療や介護が必要になってもその人らしく安心して暮らし続けられる地域づくりにつながると考えています。
今後もメディカルケアセミナーを通じて、地域の皆さまと共に学び、つながり、より良い医療・介護について考える機会をつくってまいります。
ご多忙の中ご講演いただきました仁木啓史先生、そしてご参加いただきました皆さまに、心より御礼申し上げます。
ご参加いただき、誠にありがとうございました。
